親族や友人や交際相手などにお金を預けて管理してもらう場合には、預託契約書を作成するのが最適です。
預託契約では、預けたお金を厳格に管理してもらうことが重要点になります。
お金を譲る贈与や、お金を貸す金銭消費貸借では、お金を受領した側が自由にそのお金を使うことができます。
しかし、預託契約の場合はお金をキッチリと管理してもらうことが目的なので、勝手に預託金を運用されて損失を出したり、使用されて目減りすることは避けなくてはなりません。
単に口約束だけでお金を預けるだけでは、それが贈与なのか金銭貸借なのか預託なのかが証明困難になってしまいます。
預託契約のつもりでお金を預けたのに、相手方が贈与だと主張すれば返還義務について争いになってしまいます。そのような思い違いや悪意のある詐取を許してはいけません。
また、最初は純粋にお金を預かって慎重に管理するつもりだったのが、月日の経過の中で魔がさしてしまい、預託金を使い込んでしまうという問題も多く起きています。
そのようなトラブルを予防するためにも、契約書を作成して預託金の保全義務や返還義務があることを明確にしておく必要があるのです。
お金を預ける期日や金額を明確にして、返還期日や返還の条件(一括もしくは分割など)を予め決めておかねばなりません。返還期日があいまいな約束をするとトラブルの元になってしまいます。
その他にも預託金の保全や管理上の注意義務についても定めておくべきです。受預者には預託金を善良なる管理者の義務(職業や能力、生活状況によって通常要求される注意義務)をもって管理することを定めるとよいでしょう。
また、利息や返済遅延が生じた場合の遅延損害金の定めも特約として設けることも可能です。
預託金が数百万円以上となる場合には、返済遅延が生じたときに強制執行(差押)が可能となる公正証書の作成も視野に入れるべきでしょう。
金銭貸借や預託契約の契約書作成や公正証書作成のサポートについては、実績豊富な当事務所にご依頼下さい。