通常の金銭貸借であれば、借用書や金銭消費貸借契約書を作成して、返済期限を明確にしておきます。
それが、協議の詰めが甘く、返済期限を定めなかった場合には、いつから返還請求が出来るものなのかが不安になってしまいますね。
このようなケースでは、民法第412条3項では、「債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う」と定めています。
つまり、返済期日を決めなかった金銭貸借は、貸主が一定のの猶予期間を設けた上で返還請求をすれば良いわけです。
それで借主がすぐにお金を用意できるかどうかは別問題ですが、貸主が返還請求をすれば、借主はそれに応じる義務が生じます。
お金を貸した側が、いつまでも請求を怠れば、返済期限は曖昧となり、個人間の貸借であれば10年間で時効となってしまいます。
返済期間を決めなかったことが気がかりであっても、貸した側が返して欲しいと思ったときには、すぐに返還請求の手続きをした方が良いですね。