商取引では、事後に借用書を作成しているようでは、いろいろと不都合がありますね。
通常は売買契約書なり取引基本契約書を作成して、事前に金銭関係の取り決めを行います。
ここでは売買契約書の金銭貸借に関するポイントを検討してみます。
- 商品の名称や種類、品質、数量など
- 商品の価格と代金決済方法
- 契約解除に関する条項
- 期限の利益の喪失に関する条項
- 瑕疵担保や損害賠償に関する条項
- 商品の引き揚げに関する条項
- 所有権留保に関する条項
- 不可抗力に関する条項
他にも検討事項はあるでしょうが、重要事項としては以上の内容は押さえておきたいところです。
契約解除については、支払い事故等の被害を最小限とするため、明確にしておくべきです。
例えば2ヶ月連続して代金の支払いが滞った場合は、取引停止の上に、即時に売掛金の全額回収を義務付けるなどの対策を講じておきたいですね。
これは期限の利益とも連動する重要な対策です。
売掛金の支払いが長期に滞ることを予防するためには、支払い遅延に対する遅延損害金を定めておくことも検討したいところです。
取引の金額が大きい場合は、代金が支払われるまで商品の所有権は売主の元で保留させ、支払い事故があった場合は、即時に商品を引き揚げできる契約内容にすることも考えられます。
こうした契約内容は、取引の力関係で決まりますが、できるだけ自社に有利な内容となるように検討を加えておく必要はあるでしょう。