Q:
友人とIT系の事業を立ち上げました。
ただ、実質的には友人が仕切っている事業であり、私は資金の出資をしただけで経営には一切関与していません。
事業は赤字続きのため、追加で資金の援助をしたこともありました。
その友人と口論となり、関係を絶つことになりました。これを機に出資したお金を返還してもらうように請求をしたいと考えています。その他にも慰謝料などを請求できないでしょうか?
A:
共同出資していたSOHOの事業から一方的に外されたので、出資金の返還と出来るだけの損害賠償金を請求したいという相談です。
相談者は経営に関与しておらず、正規の雇用契約も結んでいない状態です。そうなると単なる出資者ということになります。
慰謝料は経営者に何らかの不法行為があれば請求する余地も検討できますが、このケースでは請求するのは困難です。
事業運営のために相談者が出資した事業資金については、その事業から外れることになったという事情を考慮すれば返還の請求をすることは可能です。
出資時に契約書を作成していないため、実際に出資をした金銭の明細書を用意し、その返還金額について交渉をする必要があります。
その返還金額について合意が得られれば、友人の経営者と相談者の間で債務承認弁済契約書を作成し、契約書に定めた条件に従って返還を履行させるようにするべきです。