太陽光発電装置(ソーラーシステム)には補助金や固定買取価格制度などがあり、クリーンエネルギーへの貢献と資産運用のメリットがあります。
数千万円の購入をしても10年単位で見れば投資額の元は取れて、それ以後は黒字転換して副収入になる事業計画になることでしょう。
この太陽光発電装置の購入と設置に要する費用を親から借りて用立てる事例も多いようです。
そうしたケースでは、親から受け取ったお金を税務署に贈与と判断されないように気をつける必要があります。
年間で110万円(基礎控除)を超える金銭贈与については原則として贈与税が賦課されます。
ただし、太陽光発電の場合は「緑の贈与」と呼ばれる優遇措置があり、1500万円を上限とする非課税枠があります。
例えば太陽光発電装置を設置するために親から2000万円の贈与を受けた場合、1500万円は非課税となり、残りは500万円になります。
この500万円から基礎控除額の110万円を差し引くと390万円となり、これが贈与税の対象となります。
この390万円について贈与税の一般税率(20%)を適用すると78万円になり、これから贈与税の控除額(25万円)を差し引くと53万円になります。
この親からの受取額が2000万円のケースでは、贈与税が53万円かかることになります。
親からの受取額がもっと大きければ贈与税の額も増えることになります。
この親からの受領分のうち390万円については贈与ではなく、返済義務のある金銭貸借の契約とした場合には贈与税は賦課されません。
ただし、この390万円の金銭貸借については無利息だと贈与とみなされ脱税の疑義が生じるため、数パーセントの金利をつけた返済計画にする必要があります。
また、単に金銭貸借の契約書を作成するだけではなく、口座送金などの返済実績の証明ができるようにしなくてはなりません。
このような事業用途で親からの金銭支援を受ける場合は、贈与税のことも意識して計画を立てることもご検討下さい。
こうしたケースでの金銭消費貸借契約書や返済計画書の作成については実績豊富な当行政書士事務所にお任せ下さい。