親が知人にお金を貸していて、その返済がされないうちに親が亡くなった場合は、その貸したお金の返還請求をする権利(債権)を子や配偶者が相続することができます。
ただし、兄弟姉妹など複数の相続権者がいる場合には、遺言書や遺産分割協議書などをそろえて、貸したお金についての債権を誰が相続したのかがわかるようにしておかなくてはなりません。
親の債権を兄弟姉妹のうちの誰が相続するかが確定したら、相続をした人(相続人)が債権者となり、お金を借りた相手方(債務者)に対して返還請求をするという流れになります。
親と債務者の間で交わした借用書が存在すれば、その借用書と相続書類を証拠資料として提示して、返済についての話し合いを行い、合意した内容について改めて債務承認弁済契約書を作成しなくてはなりません。
相続人の子と債務者の間で債務承認弁済契約書を締結できれば、穏便に債権回収を行うことが可能となります。
借用書が存在せず、債務者も返済する意思を示さない場合は、金銭貸借の事実関係を証明する資料を探して、裁判も視野に入れる必要があります。
お金の貸し借りの問題は、時間が空くほどに回収が難しくなってしまうものです。
亡くなった親に債権があることが判明したら、すぐに相続人を確定させた上で、債務者に対して債務承認弁済契約書の作成に応じるように交渉をするべきです。
交渉によって債務者が契約書の作成に応じると回答があれば、その債務承認弁済契約書の作成は実績豊富な当行政書士事務所にお任せ下さい。