契約書の遠山行政書士事務所

岐阜県中津川市蛭川2244-2

親子間のお金の貸し借りで贈与税が課せられる場合

親子間や知人間で金銭の贈与があった場合、その金額が年間で110万円を超えると贈与税が課せられます。

住宅購入や事業のために、親や知人から金銭の借入をした場合は、その事実関係を証明しておかないと、税務調査の際に贈与とみなされてしまうリスクを残します。贈与ということになれば、贈与税が課せられることになります。
貸借関係が証明できないと、税務署は容赦してくれず、その時点で慌てることになってしまいます。(税務調査があってから相談頂くケースも多く、それでは遅いです。金銭貸借の契約書は事前に作成する必要があります。)

 

親族(直系尊属)からの住宅資金の贈与は最大1500万円までは非課税

前述のとおり年間で110万円を超える贈与には贈与税が課せられるのが原則ですが、平成31年6月30日までの期間は、直系の親族間での住宅購入目的に限定して最大1500万円までの贈与については非課税とされます。(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税特例)

 

これにより期間限定ではありますが、直系の親族から住宅資金の贈与を受ける場合には最大1500万円までは贈与税の支払い義務は免除されます。
但し、贈与税免除の対象金額は300万円から1500万円までなので、贈与額が1500万円を超える場合はその超過分については従来どおり贈与税の課税対象となります。

 

つまり、親子間での住宅資金援助については、それが贈与ではなく金銭貸借であることを証明するには、金銭消費貸借契約書を作成し返済の実績を銀行口座履歴等から確認出来るようにしておかなくてはなりません。

尚、直系の親族から住宅購入目的のための贈与税の非課税特例措置を受けるためには、次のような条件を全て満たす必要があります。

 

贈与税の非課税特例措置を受ける者の要件
(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税措置)

(1) 次のいずれかに該当する者であること。

イ 贈与を受けた時に日本国内に住所を有すること。

ロ 贈与を受けた時に日本国内に住所を有しないものの日本国籍を有し、かつ、受贈者又は贈与者がその贈与前5年以内に日本国内に住所を有したことがあること。

ハ 贈与を受けた時に、日本国内に住所も日本国籍も有しないが、贈与者が日本国内に住所を有している。

(2) 贈与を受けた時に贈与者の直系卑属であること。
  なお、直系卑属とは子や孫などのことですが、子や孫などの配偶者は含まれません。

(3) 贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること。

(4) 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること。

 

居住用の家屋及びその増改築等の要件

  • (1)  居住用の家屋の要件
      居住用の家屋とは、次の要件を満たす日本国内にある家屋をいいます。
      なお、居住の用に供する家屋が二つ以上ある場合には、贈与を受けた者が主として居住の用に供すると認められる一つの家屋に限ります。
    1. イ 家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。
    2. ロ 購入する家屋が中古の場合は、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
      1. (イ) 耐火建築物である家屋の場合は、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものであること。
      2. (ロ) 耐火建築物以外の家屋の場合は、その家屋の取得の日以前20年以内に建築されたものであること。
      3. (ハ) 地震に対する安全性に係る基準に適合するものとして、一定の「耐震基準適合証明書」、「住宅性能評価書の写し」又は既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類により証明されたものであること。
      4. (ニ) (イ)から(ハ)のいずれにも該当しない家屋の場合で、その家屋の取得の日までに同日以降に耐震改修工事を行うことについて所定の手続きをし、かつ、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その耐震改修によりその住宅用の家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき、一定の書類で証明されたものであること
    3. ハ 床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること。
  • (2)  増改築等の要件
      特例の対象となる増改築等とは、贈与を受けた者が日本国内に所有する自己の居住の用に供している家屋について行われる増築、改築、大規模の修繕、大規模の模様替その他の工事のうち一定のもので次の要件を満たすものをいいます。
    1. イ 増改築等の工事に要した費用が100万円以上であること。なお居住用部分の工事費が全体の工事費の2分の1以上でなければなりません。
    2. ロ 増改築等後の家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されること。
    3. ハ 増改築等後の家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。
    4. ニ 増改築等に係る工事が、一定の工事に該当することについて、「確認済証の写し」、「検査済証の写し」又は「増改築等工事証明書」などの書類により証明されたものであること。

 

 

非課税の対象金額
次の区分により、平成27年1月1日から平成31年6月30日までの間の受贈者1人についての非課税限度額は、次のとおりとなります。

 

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間   良質な住宅用家屋   左記以外の住宅用家屋
~平成27年12月  1,500万円  1,000万円
平成28年1月~平成29年9月  1,200万円  700万円
平成29年10月~平成30年9月  1,000万円  500万円
平成30年10月~平成31年6月  800万円  300万円

 

なお、住宅用家屋の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%に上昇した場合は下表のようになります。

 

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間   良質な住宅用家屋   左記以外の住宅用家屋
平成28年10月~平成29年9月  3,000万円  2,500万円
平成29年10月~平成30年9月  1,500万円  1,000万円
平成30年10月~平成31年6月  1,200万円  700万円

 

※「良質な住宅用家屋」とは、省エネ等基準(省エネルギー対策等級4(平成27年4月以降は断熱等性能等級4)相当以上であること、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上であること又は免震建築物であること)に該当する住宅用家屋であること、一次エネルギー消費量等級4以上に該当する住宅用家屋であること又は高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上に該当する住宅用家屋であることにつき、一定の書類により証明されたものをいいます。

 

申告手続
この贈与税免除措置を受けるためには、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに税務署にて申告手続が必要です。
非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に計算明細書、戸籍の謄本、住民票の写し、登記事項証明書、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添付しなくてはなりません。
詳細は最寄の税務署にてご確認下さい。

 

国税庁による本措置の解説ページはコチラをクリック

 

親族からの借入は金銭消費貸借契約書に

親族や知人から、贈与ではなく借入をしたなら、その事実証明として金銭消費貸借契約書を作成しておく必要があります。(金銭消費貸借契約書が無いと贈与の疑義がかかり、税務調査の対象となる可能性があります。)

「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税特例措置」を利用した場合でも、300万円から1500万円を超える分については課税対象となります。


その贈与税の発生を回避するには、親からの住宅資金の援助を贈与ではなく金銭貸借として扱い、金銭消費貸借契約書を作成して返済の実績もつくることです。

 

金銭消費貸借契約書は、金銭の貸し借りの事実確認と返済方法について定める契約書で、これを作成しておけば贈与とみなされるリスクは減少します。(但し、返済の実態が無ければ、贈与と疑われます。)

返済計画書も作成しておけば、より万全となるでしょう。(当事務所でも返済計画書の作成を承ります。返済計画書の作成費用は10,000円です。)

 

事業用の資金として借り入れした場合は、その返済利息分については経費処理も可能です。金銭の貸し借りに関して、税務面で事実証明をしたい場合は、金銭貸借契約書を作成しておきましょう。

 

 

当行政書士事務所では、法的効力のある借用書(金銭消費貸借契約書)の作成を日本全国対応で承っております。
お客様の状況を。ヒアリングして、当日のうちに契約書のWORDファイルをメール添付にて納品可能です。(料金は契約金額に関わりなく一律で15,000円です。但し、公正証書を作成する場合は別途料金が必要となります。)

 

借用書の作成は、当行政書士事務所にご用命下さい

金銭貸借の契約書(借用書)の作成の料金は一律で15,000円(税込み)にて承ります。
(公正証書を作成する場合は別料金です。)


依頼内容の秘密は行政書士法の守秘義務に則って厳守します。


当サイト運営者(行政書士・遠山桂)は専門誌等にも寄稿しています



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